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2020-08

アルビノな山道

P2G-018

私は今、山道を駆け降りている。
傾斜が急だろうが氷っていようが何だろうが、とにかく全力で駆け降りている。
それは今この時分、私の命が「何者か」によってすり減らされているからという理由に他ならない。
「何者か」とは今回の依頼の品物、“フルフルベビー”である。

フルフルベビーはその名の通りフルフルの幼体。
地中の大食漢と称されるだけあって大変食欲旺盛で、その上、摂食行動をしないとすぐに弱ってしまう。
しかも、フルフルベビーは(成体も同様だが)生きているエサしか口にしないグルメ。
そのため、こうして腕に噛みつかせ血を啜らせながら鮮度を保ったまま納品ボックスに入れるのだ。
依頼主はこの珍妙な生き物をハンターに捕獲させてどうするのか?
私が聞く話では、なんと貴族が珍味として食べるらしい。きっと夜会のテーブルにでも並べるのだろう。
私たち一般のハンターが食すことはまずないが、
もし興味があるなら山菜爺のところに土産として持っていくと良い…。

フルフルベビーからしてみれば、食ってやろうと噛みついたのに、
生け捕りにされてまさか自分が食べられるとは夢にも思うまい。
ミイラとりがミイラにとはこのことか。
ちなみに、ロックラック領の主に凍土で見られるギィギは、フルフルベビーの近縁種とされていて
見た目も良く似ているが、私はギィギの方が可愛いと思う。成体はアレだけどね。

P2G-017

しかしながら、文字通り自分の身を削らなくてはならないこの依頼を初めて受けたときは、
仕事とはいえハンターになったことを後悔したのは言うまでもない。
ハンターズギルドでもこの方法以外にフルフルベビーを捕獲、運搬する手立てはないとのことだが、
もっと良い方法があるだろ!とツッコミを入れたくなったのは私だけではないはずだ。

さて、ゴールが見えてきた。
ポポの親子が水場にしている湖のほとりを抜けて、小坂を上がれベースキャンプだ。
目当ての赤い箱の前に立ち止まった私は、右腕にしっかり噛みついたフルフルベビーを掴み、
肉に食い込んだ無数の小さい歯を丁寧に、それでいて慎重に剥がしていく。……よし。
じたばたと暴れまわる依頼の品を納品ボックスに放り込み一息ついた。まだ一匹目だけどね!
まあ、私くらいのベテランとなればフルフルベビーに気をとられることもなく、
山頂から最短ルートで帰ってくることは容易だ。ふふん♪

「あれ?なにか忘れているような…。」

私はふと何かを思い出し、徐ろにアイテムポーチの蓋を開けた。
底にはミドリの玉と素材玉、ドキドキノコがキレイに敷き詰められており、揃ってこちらを見上げている。

……。

モドリ玉セット、用意してあったんだったぁぁぁあああ!!!
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● COMMENT ●

かの地に想いを馳せて・・・

こんにちは~。
こちらではお初ですね、流離のハンターゆえでございます。

ロックラックの地しか知らない私にとって、こちらの手記は大変興味深いものがあります。
生き生きとした狩猟活動の様子、読んでいるだけでワクワクしますね♪

大型モンスターとの対峙ももちろん、狩りの醍醐味ではあります。
でも、こういった日々の営みを丁寧に綴っていただけるのも
同じハンターとして、愛おしく素敵な時間を共有出来るようですごく嬉しい*

私は物理的に、そちらの地に伺うことは難しそうではありますが、
砂塵の街にて、こうやって届く便りをいつも楽しみにしております。
お身体ご自愛なさって、実りあるハンターライフをお過ごし下さいね♪

ではでは~、
またどこか片隅にてお会いできましたなら☆

狩りを描くということ>ゆえさん

ゆえさん、こんにちは。こちらでは初めまして。
白狼の塒にようこそお越しくださいました。どうぞゆっくりしていってくださいね。

私の友人にロックラックハンターが多いこともあり、過去の狩場を知らないハンターが
この素晴らしい狩場に触れられる機会をもてたらと始めたのが元々の始まりだったりします。
そして知っている方には懐かしんでもらえたらと。

「すごく嬉しい*」の言葉は、頂戴してもすごく嬉しいです。ありがとうございます*
モンスターハンターがこれだけ大きなタイトルになった昨今では、強く速いハンターばかりが
クローズアップされる傾向がより顕著になってきたのを感じます。
それでも私はモンスターハンターの魅力は、いつの時代の中にあっても変わらないものだと
思っています。それがこういう日々の営みだったり、遊想が許される懐の深さ。
“世界”で暮らす一部として、それらは遊びの延長であり、より楽しむ材料。
共有してくれるハンターがいてくれること、私もすごく嬉しいです*

のんびり便りを綴っています。
またロックラックにも届いてくれたなら、またページをめくってあげて下さい。
ゆえさんも良きハンターライフを♪
コメントありがとうございます。またいつでもお待ちしてますー!


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重弩を用いた攻撃支援術専攻。

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