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2020-08

オオカミと悲哀の煌き【一匹狼が往く#007】

「ここまででいいよ、どうもありがとう。」

僕はボウガンを担ぎ、髪を結いながらアイルーに告げた。

「本当に行くニャ?」

この子はギルドから派遣されたアイルーで、この“神域”と呼ばれるこの場所まで
僕を運んでくれた。
普段は狩場までのハンターの輸送など慣れているはずだが、今回の依頼は勝手が違うらしい。
心配になって声をかけてくれたのだ。
僕は少し顔を緩ませながら、ポンと頭を軽く撫でて、背を向けた。

「終わらせなきゃいけないんだ・・・。」

僕は少し擦れたでそう呟いて、船を下り歩き出した。
視線の先には頂から紅炎を撒き散らし、夜空を紅く染め上げる死山。
ここに“彼”がいるのか・・・。

山を登っていくと頂にほど近い広場の様な場所に出た。
マグマが滝のように降り注ぎ、山頂よりも高く火柱が立ち上る。
肌の焼けるような暑さにクーラードリンクを飲もうとポーチに
手をかけた瞬間、“それ”は舞い降りた。
黒く煌めく塵粉を纏い、ゆっくりと翼をはためかせながら。

【煌黒龍】

アルバトリオン
<武器>
チェイン・プロミネンス

<スキル>
反動軽減+1、装填数UP、回避性能+1、ボマー


<1/2>



この世の混沌の全てを身に纏ったような煌きだった。
僕は魅入られて力が抜けたのか、取り出したクーラードリンクを手から落としてしまった。音はマグマの爆発音でかき消されたはずなのに、空気の揺れを感じ取ったかのように煌黒龍はこちらを振り向いた。
僕は慌ててクーラードリンクを拾って封を開けて口に含んだ。

次の瞬間、慟哭にも似た咆哮が僕を襲う。

前転回避し、どうにか硬直を免れた。
クーラードリンクの容器をくわえたまま竜撃弾を装填して、攻撃に備える。

オオカミの砲声が、死山に響いた―。


<2/2>



<消費>
Lv2竜撃弾×20
Lv2拡散弾×55
減気弾×30
氷結弾×60
滅龍弾×30
Lv1麻痺弾×12
Lv2麻痺弾×16
Lv2睡眠弾×13
いにしえの秘薬×7
元気ドリンコ×1
大タル爆弾G×10
クーラードリンク×5


眼前には紅い空が広がる。
僕は大の字に横たわったまま、空を見上げていた。
隣には死山の灰になり変った古龍の亡骸。
彼の息絶える間際に受けた龍属性のやられもだいぶ抜けて、もう動けそうだ。
先ほど討伐完了の信号弾を打ったからそろそろ迎えが来るはずだ。
でも何故か、そこを離れられなかった。

“天災の具現と畏れられ、故に排された龍”。

でも僕には、ヒトの都合によって祭り上げられた悲しき一匹の龍に見えた。
こんなところでひとりぼっちで淋しくなかったのだろうか?
そう想うと、なんだか可哀そうに思えた。

「お前も生きたかったんだなぁ。」

そう静かに呟いて、視線を空に戻した。
すると無数に広がる星の中に、ひときわ瞬く星を見つけた。
ギルドの飛行船の到着を知らせる合図だった。

僕は重い体をようやく起こし、砂埃を軽く払った。
そこにはもう居ない“彼”の亡骸に背を向け、こう言った。

「僕は狩人。だから狩るんだ。」
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